菜食でみんなをつなげるプロジェクト
菜食を選ぶ理由
菜食を選ぶ理由
- 世界中で菜食を選択する人が増えています
- 菜食と健康
- 菜食と環境・飢餓問題
- 動物福祉
世界中で菜食を選択する人口が増加傾向にあります。
例えば、Vegetarian Times の調査によると、アメリカでは2008年には、人口の3.2%にあたる730万人がベジタリアン(魚・肉を食べないライフスタイル)であり、さらに人口の10%にあたる2280万人が野菜中心の食生活をしているということです。
また、ミュージシャンのポール・マッカートニーが「Meat Free Monday(月曜日だけは肉を食べないようにしよう)」という活動をしていることは有名です。
なぜ、こんなにも多くの人が菜食を選択し始めているのでしょうか。
菜食を選択する理由は様々ですが、同調査でベジタリアンであると答えた人は以下の理由を挙げています。
- 健康 53%
- 環境保護 47%
- 食の安全 31%
- 動物福祉 54%
菜食が、心身の健康だけでなく、地球環境や食糧・飢餓問題の解決にも効果があることをご存じだったでしょうか?
地球温暖化や飢餓問題に対して、多くの人が「何か自分にできることがあれば」と思い、「でも、いったい何ができるのか?」と感じていることと思います。
実は何も特別な活動をしなくても、肉の消費を減らすだけで、これら全ての問題に貢献することができ、さらにあなた自身も健康になることができるのです。
私たちが毎日する食事の中で、今までより少し体に、地球に、動物たちに、思いやりのある選択ができるということ。
それが今、菜食中心の生活(ベジタリアニズム)が世界的に拡大している理由のひとつと言えます。
菜食と健康
動物性の食品の摂取と、がん、心臓病、アトピー、花粉症、ぜんそくなど、様々な疾病との関連は多くの研究で指摘されています。
例えば、アメリカでは栄養学の権威として知られるコリン・キャンベル博士の「The China Study (和名:葬られた「第二のマクガバン報告」)」がベストセラーとなりました。同書はとくに動物性食品とがんの相関関係が極めて高いことを指摘しています。また、食と健康といえば、最近ではマクロビオティックというライフスタイルが注目を集めています。これも動物性の食品の摂取を避け、昔ながらの玄米菜食の中心の食生活を取り入れることによる体質改善を提案しています。
菜食と健康に関する書籍は数多く出版されています。また、上記の「The China Study (和名:葬られた「第二のマクガバン報告)」をもとにしたドキュメンタリー映画では、Planeat (プランイート)やFolks over Knives (フォークス オーバー ナイブス)などがあり、大変わかりやすくまとめられています。
菜食と環境・飢餓問題
食肉が減り、家畜の飼育数が減れば、その分耕作地が増え、より多くの穀物・水を人が消費できるようになり、結果として、現在深刻化してきている飢餓問題に貢献することができます。また牛から排出されるメタンガスは地球温暖化の一因となっています。肉食を減らすことは個人ができる、地球温暖化、食糧問題対策といえます。NPO法人Think Again実行委員会が食の選択が、地球環境、そして飢餓問題に与える影響を「ベジループ」と呼び、啓もう活動に取り組んでいます。ポール・マッカートニーによる「Meat Free Monday」の活動も環境保全が出発点となっています。書籍関連では、全米でベストセラーとなったJohn RobbinsのDiet for a New America (1987)が食と健康と環境破壊の関連をいち早く指摘しています。欧米では、食の選択と環境問題、飢餓の関連は、多くの人によって認知されてきています。
動物福祉
資本主義経済において、大量に安価に食肉を供給するために、家畜は倫理的に問題のある環境で飼育され、と殺されています。食肉に限らず、毎日食べている食品がどのように生産されているのかを知ることは、とても大事なことです。さらに食の安全性という観点からも、劣悪な環境での飼育で病気がちな家畜に、多くの薬剤が投与されていること、安価な農薬まみれの遺伝子組み換えの飼料を与えられている現状も、知る必要があります。もしあなたが、家畜の現状について全く知らないのであれば、乳牛の一生について学べる「思いやりのあるダイエット」(1/2、2/2)、あるいはドキュメンタリー映画の「 Earthlings(日本語字幕付き)」や「いのちの食べ方」などをご覧になることをお勧めします。