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大豆に関する噂の真相 8 大豆は出生異常の原因になり得るか 【FRNブログ記事翻訳】
大豆は出生異常の原因になり得るか
FallonとEnigまたその他の反大豆派の人々による、最も驚かされた主張の一つが、大豆食品にフィトエストロゲンが含まれるため、ベジタリアン食は出生異常を引き起こすというものです。彼らはBritish Journal of Urologyに発表された研究を繰り返し引用しています。それによると、ベジタリアンの母親から生まれた男の赤ちゃんでは、尿道下裂、外科手術で治すことのできる男性器の奇形が発生する確率が5倍になるというのです。これは気がかりな研究結果ではありますが、この研究の他にベジタリアン食と、尿道下裂を含む何らかの出生異常を関連付ける研究は知りませんし、その逆を証明する研究は数多くあります。つまり、ベジタリアンの母親から生まれる新生児におけるあらゆる出生異常の割合は低いというものです。FallonとEnigが引用している研究が正当なものであれば、それは非常に重要であると言えます。
何か起きているのかを確かめるためにもさらに研究が必要なのはもちろんですが、その問題の論文を読んだ後は、FallonとEnigの解説を読んだ直後程の心配はなくなりました。というのも、彼らはあえて「この研究でこの障害を持ってベジタリアンの母親から生まれてきた男の子の数はたった7名だった」という重大な事実を、言わなかったからです。
このように小規模で限定的な研究では、いかなる結論を出すことも難しいでしょう。私には、大豆に含まれるフィトエストロゲンの影響については、まだ知らないことが多いということを浮き彫りにしたように思えます。私たちの現在の知識では、妊婦は大豆ベースのサプリメントをできる限り避けた方が良いと考えています。とは言え、ベジタリアン食あるいは大豆食品が、妊娠中に悪影響を及ぼしたと結論付ける証拠は存在しません。
ベジタリアン食は肉、魚、そして乳製品に特に濃縮される傾向がある有毒な化学物質の摂取量が低いこともあり、一貫して妊娠そして授乳期に特に大きな恩恵があることが明らかにされています。母乳に含まれる汚染物質の量についてNew England Journal of Medicineに掲載されたレポートでは、ヴィーガンの母親では、一般の母親と比較して、母乳に含まれる有毒な化学物質の量が劇的に少なかったことが報告されています。これらヴィーガンの母親での最高値は、ノンベジタリアンの母親の最低値よりも低いものでした。実際、ベジタリアンの母親の母乳に確認された汚染量は、ノンベジタリアンの母親の汚染量の僅か1~2パーセント程度でした。