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大豆に関する噂の真相 7 大豆は心臓疾患を予防するか? 【FRNブログ記事翻訳】

2014年07月14日 16:33

大豆は心臓疾患を予防するか?

もし、FallonとEnigにより書かれ広まった記事が信じるに値するものであれば、私たちが大豆の恩恵について教えられ、信じてきたことの全てが完全に真逆であるということになります。コレステロール値を下げるという、大豆が大きく評価されている(そしてFDAが認めている)功績に関してはどうでしょう。Fallon とEnigは言います。「ほとんどの人は、ステーキの代わりにベジバーを食べても、コレステロール値を低下させることはできない」と。

人には自分の意見を発言する権利があると主張する人もいますが、事実と異なる話となると別です。1995年にNew England Journal of Medicine に発表された、38の研究のレビューでは、89パーセントの研究において大豆の摂取がコレステロール値を低下させることが確認されています。

FallonとEnigの発言に一粒の真実があるとすれば、それは大豆の摂取がコレステロール値の高い人々の殆どにおいて、総コレステロール値を低下させる一方で、健康な水準にある人ではコレステロール値は変化しないということです。ですがコレステロール値が健康的な水準にある人であっても、多くの研究によれば、HDL(善玉)とLDL(悪玉)のコレステロールの比率を改善することから、より多くの大豆を摂取することの恩恵があります。現在米国心臓協会は、心臓疾患のリスクにおいて、この比率を総コレステロール値よりも重要な指標として認識しています。

2002年、米国心臓協会の栄養委員会は、論文審査のある専門誌であるCirculationにおいて重要な発表をし、心臓の健康を促進する手段として、毎日の食事に25g以上の大豆由来のフィトケミカルを含む(即ち、分離された大豆たんぱくのサプリの形態ではない)大豆たんぱくを含めることを推奨しています。これは、大豆たんぱく製品について健康効果をうたっても良いとするFDAの決定とも一致しています。つまり「低飽和脂肪酸および低コレステロールの食事の一環として一日25gの大豆たんぱくを摂取することで、心臓疾患のリスクが低減される可能性がある」というものです。

これについて大豆否定論者たちは何と言っているでしょう。彼らは、食事によって低減されたものであっても、低コレステロール値は危険である、と言います。「事実、コレステロールはあなたの良き友です」と彼らは言います。「血中コレステロール値が高いのは、体がコレステロールを必要としているからです・・・コレステロール値が300であっても、180の場合よりも心臓疾患のリスクが高まることはありません」

驚く見解です。医療科学の過去30年間の心臓疾患とコレステローにに関して学んできたことの全てを無視しています。例えばLipid Research Clinics Coronary Primary Prevention Trialは医療史において最も広範かつ高額な研究プロジェクトと考えられています。合衆国政府が出資した、10年間にわたる体系的な研究は、150,000,000米ドルを超える費用を要しました。その膨大な研究が最初に発表されたAmerican Medical Association のエディターである、George Lundberg医学博士によると、この研究は血中コレステロール値の変化はそれが例え僅かであっても、心臓疾患に劇的な変化をもたらすとしています。このプロジェクトに参加した12の主要機関の一つであるUniversity of Cincinnati Lipid Research Centerのディレクターである、Charles Glueck医学博士は、「血中コレステロール値が1パーセント減少する度に、心臓疾患のリスクが2パーセント削減されている」と言います。

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